業務内容
左官とは
一言で言えば、「壁を塗る人」です。
土やセメントモルタルなどの素材を塗ったり、砂壁や漆喰仕上げなどの最終的な表面仕上げを施すのが主な仕事です。
土、漆喰、モルタルなどの材料で、建物の壁、床、天井などを仕上げる職人のことで、その「左官」が行う塗り工事のことを「左官工事」といいます。
一般の戸建て住宅などの内外の壁などを専門に塗る左官
一戸建ての場合、外壁のモルタル塗りや室内の和室の壁塗りなどが主な仕事でした。
しかし、近年モルタル外壁は、工期や費用など面からサイディングなどの外壁に押されて、需要が減っています。
内壁などは、環境にやさしい、アレルゲン物質を含まない「珪藻土」や「漆喰」などがクロス壁に代わって再び注目されてきています。
またモルタル壁はデザインの自由度が高く見た目の美しさがあり、また地震にも強いとの研究があります。
土間左官
左官の中には、「土間」専門の左官もいます。
「土間」というのはもともと日本の伝統的な民家や納屋などにみられる地面とほぼ同じ高さの空間で仕上げに三和土、珪藻土、コンク リート・タイルなどが用いられ、現代では玄関や駐車場の狭小空間としてみられますが、マンションや商業施設、倉庫などでは何十㎡、何百㎡といった広大な床 (土間)のコンクリート打設をしなければなりません。
打たれたコンクリを直ちに均し、表面を、きれいに平らに仕上げしなければなりません。この土間を専門にする左官を「土間左官」といい区別されます。
もともとは仕上げ作業としてコンクリート打設後に左官でモルタル仕上げが行われていました。
建物の仕上げとして重要な役割を果たす仕事
左官が行う塗り工事を左官工事といいます。
モルタル塗り、プラスター塗りなども左官工事のひとつです。
左官の仕事の特徴は、現場施工という点にあります。塗材をつくって塗り上げるまでのすべての作業が現場で行われます。左官材料を水で練って使用する湿式工法のため、工期がやや長くなります。
また、熟練した左官職人が少なくなっていて、このため、近年では左官工事が減少する傾向にありますが、近年の環境問題などで、塗り壁左官工事が見直されて注目を浴びています。
左官の特長
1.火災に強い(生命・財産を守る)
2.省エネ、省資源(冷暖房費が少なくすむ、家が長持ちする)
3.調湿作用があり、結露しない(建物を長持ちさせる、カビ・ダニの発生防止)
4.健康に良い(空気汚染しない、アトピー・アレルギーの予防)
5.地球環境を汚染しない(使い終わると自然に還る)
6.昔から使われ、性能が実証されている(安全で安心)
柔らかな素材を塗って、建物を美しく仕上げる
外装・内装を平らにする鏝(コテ)で壁を作ります。
玄関の床の下地・仕上げなどにも左官が使われています。
平らや模様付けなどの仕上げはもちろん、タイルやレンガを取り付ける際の下地にも左官が使われます。
様々な部分で左官の技術が必要になります。